2003年2月24日

シンプルな携帯売れてます

 

近頃の携帯電話は各社競って多機能、最先端をウリにしている。

第2世代の携帯から第3世代に移行が進んでいる。

世代が進むと、

通信速度やデータの転送容量が格段に速く大きくなる。

携帯でインターネットの利用が当たり前になり、

歩くパソコンといわれるほど高機能になってきている。

しかし、

高機能、多機能になればなるほど、

使い方を覚えるのが難しくなるのは物の道理。

携帯なしでは生きていけない女子高生は別として、

若者といったって、

面倒だから通話とメール以外は使ってない

なんて人間も大勢いる。

ましてや、

物覚えの悪くなった中高年では、

高機能、多機能が逆に足かせになって、

携帯が使いづらいという不満に結びつく。

そこに目を付けたのがツーカーグループ。

携帯電話業界シェア最下位。

ダントツの契約台数の少なさを誇るだけに、

思いきりがいいというか、ヤケのヤンパチというか、

他社がカメラ付きは当たり前、

さらにカラーの大画面、高解像度、動画も撮れるなど、

次々と新しい機能を強化しているのに背を向け、

カメラなんか付いていません。

複雑な操作も必要ありません。

と、シンプル路線に切り替えた。

これが功を奏して、

シンプル機種が多機能機種よりも人気が出てきた。

狙いはズバリ、中高年。

既に国内の携帯電話市場は飽和状態に近づいている。

特に若年層では、持っていない人間を探すのに苦労する。

まだ開拓の余地があるのは中高年なのだ。

それには機械に弱い彼らでも、

使ってみたいと思わせる商品でなければならない。

そこでシンプル・イズ・ベストが生きてくる。

どうせ使わない機能なら最初から削ってしまえ。

操作はできるだけ簡単にしろ。

通話とメールが出来て、留守電くらいあれば十分。

視力が弱るから文字はでかくしろ。

こうやって時代に逆行した新機種が登場した。

これからは最先端の技術を取り入れた携帯と、

とりあえず簡単に使えればいいという携帯と、

2極分化が進んでいくだろう。

誰もが写真を撮ったり、

大容量のデータ転送をしているわけではないのだ。

四六時中メールを送っているわけでもない。

そんなものは女子高生に任せておけばいい。

携帯本来の機能だけで十分と思っている人間もたくさんいるのだから。

そういえば携帯の普及とともに、

マナーの悪い奴らも目立ってきた。

いまだに電車の中で大声でしゃべっている奴、

ピコピコとひっきりなしにメールを打ってる奴、

病院の中で平気で使っている奴、

目にするたびに苦々しく思っている人も多いだろう。

技術の進歩は悪いことばかりじゃない。

強力な援軍が現れた。

「携帯取締役・お黙り!ケイタ」

周囲3メートル以内の携帯を、

強制的に圏外にしてしまうスグレモノだ。

不愉快な携帯野郎を見つけたら、

即座にこいつで電波を遮断してしまおう。

いきなり通話不能になってオロオロしたって知ったこっちゃない。

使ってる奴が悪いのさ、ケセラセラ。

工夫次第じゃほかにも使い道がありそうだが、

悪用はいかんよ。悪用はね。

 

 


2003年2月16日

ヤミ金業界は茶髪、ロン毛歓迎

 

法外な高金利で厳しい取立てをし、

債務者を追い詰めるヤミ金融が社会問題化している。

長引くデフレ不況で、

企業も個人も金詰りに苦しんでいる。

特に中小零細企業は、

銀行の貸し渋りや貸しはがしが追い討ちをかけ、

日々の資金繰りに四苦八苦する状態で、

いけないと知りつつも、

ついつい高利の金融業者に金を借りてしまう。

この不況ほど、

ヤミ金業者にとって絶好の稼ぎ時はない。

ところで、一口にヤミ金といっても、

まったくの裏道を行く違法業者もあれば、

一応表向きはちゃんと登録した業者もある。

東京都の場合、

最近登録された業者は登録番号が都(1)で始まるので、

「トイチ」と呼ばれる。

昔から高利の金融をトイチ〈※〉というから、

まさにぴったりじゃないか。

そのトイチの新規登録申請がウナギ登りで増えている。

最近は毎月200件ずつ申請が出ている。

なんでそんなに増えているのか。

もちろん貸し金の需要が増えているからなんだが、

ほかにも深い理由がある。

ヤミ金業者が就職情報誌に積極的に求人広告をだすようになった。

「茶髪、ロン毛、ピアスOK」

「フリーターでも可」

「食事、タバコ代支給」

「店長昇進、月収180万円以上!」

などとおいしい条件がずらっと並んだ。

大卒の内定率64%、高卒の内定率33%、

就職もままならないご時世では、

ヤミ金だろうとなんだろうと就職できればいい、

と若者が殺到した。

「ヤミ金で金借りて追っかけられるより、

ヤミ金で儲けて自分の店でも出した方がいいでしょ」

というわけである。

それで二十代で月収50万、100万という

若いヤミ金業者が跋扈するようになったわけだ。

新宿や池袋のターミナル駅のそばでは、

ケータイ片手に銀行のATMを占拠する若者が増えた。

タクシーに乗りながら、

「うちも慈善事業やってんじゃないんだからね」

とケータイで脅している若い女もいる。

もちろんおいしい話には裏がある。

そもそも学校出たての若者に店を任せるのは、

金融業者にもメリットがあるからである。

それでなくてもヤミ金は問題を起こしやすく、

しょっちゅう警察の手入れを受けたりもする。

そのたびに本体が潰れていたのでは商売にならない。

それでイザというときの保険も兼ねて、

若い奴らに店を出させているのだ。

なにか事件が起きたら、

すぐに店を潰す。

代わりはいくらでもあるのだから。

最初から捕まることを予定しているのだ。

若い店長はいつでも切れるトカゲの尻尾である。

リスク承知で

一発勝負をしたいなら止めないけどね。

 

 


2003年2月9日

あなたの好きなキスはどんなキス?

 

キスについての調査が行われた。

調査したのが、

恋愛小説で有名なハーレクイン社なので、

どんなんかなあという気持ちもあるが、

かなり大規模な調査なので実態がわかるかな。

調査対象は先進18カ国の男女3600人。

日本人に一番人気のあるキスの場所は、

ひと気のない静かな海。

ところが欧米ではこれがすごい不人気。

外国で人気があるのは、

燃え盛る火の前で。

だけど日本ではまったく人気がない。

日本人と欧米人の感覚の差がはっきり出ている。

外国では情熱的なキスほど喜ばれるんだろう。

燃え盛る火というのは、

情熱をいやがうえにも掻き立てる、

格好のお膳立てと思われるに違いない。

日本人は情緒的な甘いムードを好む。

静かな夜景をバックにしてとか、

緑に囲まれた公園でとかが好まれる。

室内でもちょっと照明を落として、

静かな音楽か音なしの方が良しとされる。

じゃあ、キスそのものはどうなんだ。

唇をそっと重ねるような、

ソフトなキスがいいのか。

まあ、日本人の好みはソフトタッチだろうなあ。

欧米人は、

普通のキスは挨拶代わりで、

ふだんから頻繁にしているから、

恋愛の表現としてのキスは、

必然的に濃厚になってくる。

唇というより、

口と口がバキュームのように互いに吸い付き、

格闘技のように激しく吸い合う。

相手を口ごと食べてしまおうかという勢いである。

日本人には似合わないかと思うが、

実はそうでもない。

江戸時代にキスは口吸いといった。

江戸時代の人もかなりキスは好きだったのである。

浮世絵が外国人に人気があるのは、

単に絵が綺麗とか、

すぐれた版画の技法が使われている、

というだけではない。

当時の欧米人もびっくりするような、

技巧的な性戯の数々が表現されていたからである。

それだけ江戸時代の日本人は、

性の快楽追求に熱心だったのである。

そんな日本人の末裔である我々が、

キスの技巧において欧米人に負けるはずがない。

ふだんやらないからといって、

いざというときもやらないわけではないのである。

ヘビのように舌と舌が絡みつくような、

鳴門の渦潮のように唾と唾が渦巻くような、

濃厚なキスも決して不得手ではない。

パワーはなくても持久力のある民族だから、

口を離さずに舌がしびれるまで続けることも、

決して負けることはない。

ただ元来が「わび、さび」を旨とする文化なので、

比較するとどうしても、

力づくのプレイというのはランクが下がるのである。

ハーレクインの調査では、

キスの味についても日本と欧米の違いを指摘している。

欧米ではイチゴ味やチョコ味の、

甘いキスが好まれるという。

日本人は甘いムードを好むが、

キスの味はペパーミントが一番人気がある。

何を基準にキスの味を決めたのか不明なのだが、

まさか口にイチゴジャムを塗って、

キスをするのが好きというわけじゃあるまいな。

チョコレートなんか塗られたら、

「オエッ」ときちゃうぜ。

日本人がミント系の爽やかな味を好むのは、

よく理解できる。

日本人は体臭も少ないし、

匂いが強いものは嫌う傾向にある。

何も匂わないか、かすかな匂いがいいのだ。

そういうわけで、

ミント系か柑橘系が好まれる。

それもできるだけ薄い方がいい。

いくら風邪が流行っているからといって、

イソジン風味というのは受けないだろうなあ。

日本人の初めてのキスは、

18歳から21歳が最も多いということで、

世界的には「ややおくて」と判定された。

そんなものいつしようが勝手だろう。

よけいなお世話じゃ。

 

 


2003年2月1日

男のウソ、女のウソ

 

男と女とどちらがウソつきか。

男に聞けば女の方がウソつきだというし、

女に聞けば男の方がウソつきだという。

さてどっちがウソをついている?

結論を先に言えば、

男も女もどちらもウソつきだ。

ただし、

男のウソと女のウソは中身が違う。

男がウソをつくとき、

男は計算をしてウソをついている。

言い換えると、

自分がウソをついていると自覚しながらウソをついている。

しかし、

女がウソをつくときは、

しばしばウソをついているという自覚なしにウソをついている。

最初はウソをつくつもりでウソをついたのに、

そのうち自分のウソに自分が騙されて、

真実だと思い込んでしまう。

ということも多い。

個人のレベルで言えば、

しょっちゅうウソをつく男もいる。

めったにウソをつかない女もいる。

しかしならして言うと、

男は頻度は少ないが、

比較的大きなウソをつく。

女は日常的に小さなウソをつくのがうまい。

男は計画的にウソをつこうとするが、

それがかえってプレッシャーになって、

簡単にウソがバレてしまうことが多い。

それに比べると女は、

ほとんどウソとも思ってないでウソをつくので、

男には見分けがつかないことが多い。

女は他人を騙すのもうまいが、

自分を騙してしまうこともうまい。

無意識のうちに自分を騙すから、

うまいというより信じてしまうのだ。

「あれは絶対本当なの。ウソじゃないんもん」

というわけである。

テレビでよく出てくる霊能者とか霊媒師なんかも女が多い。

あれも自分で信じ込んでしまうからだね。

テレビのあの手の番組は、

ほとんどがやらせだから、

最初からストーリーどおりに異変が起きたり、

霊が取り付いたりするわけだが、

出演者がウソと思ってやっていることでも、

見ている素人の方が信じてしまう場合もよくある。

見て信じるのも女が多い。

要するに

騙す方も騙される方も女が主力だ。

霊感が強いと主張するのも圧倒的に女が多い。

もう無意識のうちに自分を騙しているとしか思えない。

それとも本当に霊が見えるんだろうか。

生まれて以来一度も霊を見たことがないので、

どうしても信じられないのだが。

しかし、ウソがすべて悪いわけではない。

お釈迦様でさえ、

「人を見て法を説け」

とおっしゃっている。

平たく言えば、

「ウソも方便」

ということだ。

適切なウソは人間関係を円滑にする。

人を陥れるようなウソは悪質だが、

人を幸福にするウソは良いことである。

どうせウソをつくなら、

人も自分も気分良くなるようなウソをつきたい。

愛する男のために、

ちょっとしたウソをつく女は可愛いものである。

あくまでも「愛していれば」の話だけどね。

 

 


2003年1月20日

冬に水虫薬が氾濫する

 

この冬は水虫薬が薬局に氾濫するかもしれない。

水虫といえば季節は夏。

もちろん冬だって水虫はできるが、

もともと水虫はカビの一種。

暖かくてじめじめしたところが大好き。

だから高温多湿の夏こそ活躍の季節なのだ。

それなのになぜ冬に水虫薬が売れるのか。

一つは、厚生労働省が、

10年ぶりに医療用医薬品の成分を、

一般市販薬に転用することを認めたからだ。

それによって薬品メーカー各社から、

新製品がどっと出てくるという事情がある。

もう一つの理由は、

意外なことだが女性の需要が急増しているのだ。

従来水虫といえば、

どちらかというと男性の病気だった。

職場で靴を脱いでサンダルに履き替えているのは、

たいていが男性であった。

中には自分のデスクの下に洗面器をおき、

足を浸して仕事している剛の者もいた。

いずれも長らく夏の男の風物詩として語られてきた。

しかし近年女性の水虫患者が増えてきた。

それは

女性の社会進出が当たり前になり、

男性と同じようにスーツに身を固め、

革靴を履いて働く女性が増えたからだ。

それによって女性が水虫になる確率が高まったのだ。

さらに近年、

冬場のブーツの流行が拍車をかけた。

女性は、夏はミュールやサンダルを履くので、

男性ほど水虫にならない。

しかし冬はブーツを愛用するので、

男性よりも水虫になりやすくなったのだ。

ブーツの方が、

普通の靴より密閉度が高い。

一日ブーツを履いていると、

ブーツの中は汗と体温でじとじとじめじめして、

水虫にとって絶好の環境になる。

女性の水虫が増えるわけだ。

この動きを水虫薬メーカーが見逃すはずはない。

普通ならシーズン前の春から初夏にかけて、

新薬を売り出すが、

今年は冬から春にかけて、

各社が続々と新薬を発売する。

女性の需要に期待しているのだ。

水虫患者は現在約2100万人いるといわれる。

水虫市販薬の市場規模は200億円。

女性ユーザーがどこまで売上を押し上げてくれるか、

メーカーは期待して待っている。

ところで、水虫の親戚であるインキンタムシは、

昔から男性の専売特許であるが、

果たして女性はインキンにならないのだろうか。

10代で部活をやっていた頃、

毎年夏にはインキンに大いに悩まされた。

運動部の連中は多かれ少なかれ、

インキンの被害にあっており、

お互いの苦闘の歴史を語り合っては、

戦友のような連帯意識を高めたものである。

女にはわからない、

男だけが分かり合える青春の証として、

ある種の優越感すら抱いたのである。

その頃から、

なぜ女にはできないのか?

というのが大きな疑問だった。

高温多湿で、じとじとじめじめするのは、

男だって女だって同じじゃないか。

出物腫れ物ところ嫌わずと昔からいう。

ならば男にできるインキンが、

女にできてもいいじゃないか。

そんなことは

どっちでもいいといえばそれまでだが、

なぜか不公平のような気がしていたのだ。

人生に何の役にも立たないのだが、

知らないとなぜか知りたくなる。

乞う!

明快な説明を。

 

 


2003年1月13日

今出張ホストが主婦に流行

 

今巷の主婦に流行るもの。

ダイエットと出張ホスト。

な〜〜んてことはないけど、

広く静かに出張ホストが浸透しているのは事実だ。

長い間、

女性向の風俗産業は成功しないと言われてきた。

事実、

今まで女性向けの男性ストリップや、

女性向けソープランドや、

女性向けデートクラブなどが、

なんどか現れたことがあったが、

いずれも最初の話題だけで、

いつの間にか消えてしまった。

なぜ

女性向けの風俗は流行らないか。

さまざまな意見が出た。

いわく、

女は風俗の遊びに慣れていない。

女は恥ずかしがりだからそういう場所にいけない。

女の性欲は男ほど強くないから。

女はそういうことをしてはいけないという、

社会的な圧力がまだまだ強いから。

等々。

どれも一理あるようだけど、

決定的な理由とはいえないような気がする。

中に、

女はケチだから、

男に金を払うなんて考えられないからだ。

という意見があった。

今までの中ではかなり説得力がある。

日本の女はどこに行くにしても、

男に金を払ってもらうのが当然だと思っている。

ましてやセックスをするのに、

金を受け取ることはあっても、

金を払うなんて女の辞書にはないからだ。

しかし、

これも理由としては少々弱い気もする。

女たちの間では、

風俗にお金を払って行くなんて、

結局男がバカだからよ。

女はそこまでバカではないの。

ということで結論が出ていたようである。

ところが最近その常識を覆すようなことが起きてきた。

出張ホストの隆盛である。

いわゆるホストクラブというのは以前からあった。

これもほかの風俗と同じように、

すぐに下火になるかと思われたが、

事実は逆で、

好奇の目で見られた時代は過ぎ去って、

いまや日本全国津々浦々に深く広がっている。

沖縄から北海道まで、

どんな地方都市にも一軒はホストクラブがある時代なのだ。

そういう時代を背景にして、

出るべくして出てきたというのが出張ホストだ。

その実態はかなり幅が広い。

単に外で会って食事をしたり、

遊園地で遊んだりするものから、

ホテルで濃厚なセックスを堪能するものまで、

さまざまなレベルのサービスが用意されている。

ちなみに料金はというと、

1時間1万円、2時間2万円、お泊り5万円。

これはあるクラブの標準的な料金である。

時間内ならなにをしても自由。

相手が気に入らなければチェンジもできる。

男性向けのホテトルとか出張性感と同じようなシステムだね。

男の場合は100%セックスが目的だけど、

女の場合は必ずしもセックスだけが目的ではない。

特に主婦の場合は、

旦那がかまってくれないからとか、

寂しくて誰でもいいからそばにいてほしかったとか、

私を女として見て欲しかったとか

いう理由が多い。

これはちょっと悲しい。

もちろんセックスがしたいからという理由もある。

亭主が淡白で満足できないとか、

亭主と違う男を経験したかったとか、

この辺は男の心情に近い。

こういう話しを聞いていると、

こいつらの亭主はダメだなあと思うが、

中にはすごい主婦もいるから一概にダメ亭主ともいえない。

35歳結婚10年でイッタことがないという主婦。

前戯30分、挿入から射精まで40分、の男性を紹介したが、

あんなのじゃ全然ダメですという。

それではと、

前戯無制限、挿入から射精まで3時間、

ペニスは19センチの精力絶倫男を紹介。

腰が抜けるほどしたが、まだ満足できないという。

これじゃあ男は死ぬ。

こんな女を満足させられる亭主なんて日本にはいない。

今も出張ホストはじわじわと浸透している。

知らぬは亭主ばかりなり。

 


2003年1月5日

鼻か機械か

 

悪臭の判定法をめぐって、

日本と欧州で対立の兆しが出てきた。

今までは悪臭を判定するのに、

もっぱら人間の鼻に頼ってきた。

日本では、

国家資格を持った臭気判定士が約2千人いて、

採取した臭気と無臭の空気をさまざまな濃度で混合し、

どのレベルで匂いを感じるかをモニターする。

それを指数化して悪臭の濃度を判定する。

すでに30年以上の歴史がある。

ところが最近欧州で、

「オルファクトメーター方式」というものが開発され、

機械で臭気の混合と濃度の判定をすべて行うようになった。

一見機械の方が正確なようだが、

欧州方式では、

日本方式の20倍の臭気の量が必要で、

機械に残った前の臭気の影響が、

次の臭気の判定を邪魔するという欠点がある。

これだけなら、

単なる二つの方式の違いということで済んでしまうのだが、

ことはそう簡単には治まらない。

欧州が機械方式を、

国際標準規格にしようとしているからだ。

もし欧州方式が国際規格になると、

工場用脱臭装置などの性能評価を

日本方式でやっているメーカーは、

輸出ができなくなる可能性がある。

更に日本国内の市町村や検査機関が、

欧州方式の機械を購入しなければならなくなる。

貿易摩擦に発展する恐れもあるわけだ。

いまやどの分野でも、

国際規格にならないと生き残れなくなる時代だ。

電気製品やコンピューターなどではもう常識。

国際規格になった方が生き残り、

外れた方は消えていく。

正式な規格でなくても、

主流から外れるとあっという間に敗北する。

ビデオのVHSとベータの歴史を思い出せばわかるだろう。

そのため、

今はどんな製品でも、

標準規格にするために、

メーカー同士の合従連衡や、

ライバル追い落としのために

あの手この手の牽制や妨害活動が、

国際的規模で日々行われている。

日本の環境省も、

6月に各国の関係者を招いて、

日本方式の優秀さをアピールする予定だ。

さてこの勝負、

機械が勝つか、人間の鼻が勝つか、

どんな結論がでるのだろう。

なんでも機械に任せる風潮からすると、

日本方式の分が悪そうだが。

 

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